top of page

ボーナス!2024年度から常勤職員と同じ仕組みになりました

 会計年度任用職員制度への法改定時、唯一、成果とされたのがボーナスです。

 「会計年度任用職員になったから、ボーナスの支給が可能になった!」これは盛んに喧伝されました。会計年度任用職員制度導入を正当化しようとするマヤカシの言葉です。

 実は、もともとボーナスの支給は可能でした。都内でも支給している自治体がありました。地方自治法の規定を盾に、余計な出費となるボーナスを支給しない自治体が多かっただけです。オンブズマンを名乗る人たちの訴訟を追い風にしていたフシもあります。彼らの訴訟はすべて敗訴が確定し、支給した一時金・退職金を自治体首長が返還させられる事態にはいたっていません。そればかりか職務内容や勤務形態などの勤務実態が常勤職員と同様であれば、一時金支給を適法とされたのです(東村山市退職金支給事件[2009.2.6最高裁判決]、茨木市一時金支給事件[2010.9.10最高裁判決]、枚方市手当支給事件[2010.9.17大阪高裁判決:オンブズマン側上告せず確定]など)。

 上記「勤務実態が常勤職員と同様」の考え方ですが、常勤のおおむね4分の3の勤務時間で働く杉並区はじめ23区の大半の非常勤においても、支給が適法となるものでした。


 会計年度任用職員へのボーナスの支給が法律上でも完全になった2020年度(改定地方自治法の施行)以降の実態はどうでしょう。

 「ボーナスは支給されたが、年収は変わらない」つまり月例賃金をけずってボーナス分に回しただけの自治体が続出する事態となっています。働く側にとっては単に賃金の遅配が生じただけです。財政力の弱い自治体が中心ですが許される事態ではありません。幸いに都内ではこうした事態は起こっていません。


 さて皆さんに支給されているボーナスですが、実は常勤職員と均等待遇ではないのです。常勤の場合「期末手当+勤勉手当」がボーナス。皆さんには「期末手当」のみ。常勤の場合、2020年度では期末手当2.55月+勤勉手当2.05月で合計4.60月が支給されました。まずここから差があります。

 ボーナスも民間との比較で勧告されるので、昨今のコロナ不況ですからマイナス基調にあります。減らすときは期末手当分から、増やすときは勤勉手当分から、というのが23区では定例になっています。

 今後、ボーナスカットのみならず月例賃金さえ下がる可能性があります。経済が回復してボーナスアップがある場合でも、上記ルールに従って勤勉手当で増やすのなら、皆さんの場合、増額すべき部分がないことになります。

※2023年度冬のボーナスで増額分を特別に期末手当に上乗せ

◎なお2023年度から、常勤と同じくボーナス支給は夏・冬の2回支給となっています(年度末手当がなくなった)

⇒2024年度からのボーナス支給は、常勤との同等待遇がはかられました。

※勤勉手当の支給実現、月数は常勤との同等待遇、賃金ベースがかわったときの加減の方法も同じ(上がれば差額支給、下がれば「所要の調整」)


◆欠勤日数に応じた支給制限があります。


◆なお2020年度ボーナスは人事委員会勧告で減額が勧告されたことから、記念すべき最初の年度から0.05月カットの憂き目にあいました。賃金と違って当該年度での調整があります。


◆連帯労働者組合・杉並では査定をともなう勤勉手当自体に問題があると考えているので、「会計年度任用職員にも勤勉手当を支給せよ!」という要求にストレートにはなりません。「常勤と総額同じ月数でボーナスを支給せよ!」と言っています。

また常勤職員の要求でも「勤勉手当をやめて期末手当に一本化」を要求しています。これは特区連も同様です。

bottom of page